「ドナーの退院後初外来に付き添う」

2月最後の今日は、腎移植のドナーである母の初外来の日。
ドナーの健康状態は当然気になること。念のため、立ち会わせてもらうことに。
体に負担のないよう、タクシーで病院へ。昼に検査を済ませ、午後、診察。
移植外来にかかわる様々な皆さんが待合室にいる私を見つけ声をかけて下さる。
薬剤師のSさん。病棟担当ではなかったのでお会いするのは移植前以来。
カルテにも全て目を通してくれたそう。今の薬の服用状態についていくつかやりとり。
さらにナースのKさん、特に精神面での労りを頂く。

そして受診時間。母を執刀したザコシ先生のもとへ。
たまに皮膚の張りを感じるという母の腹部も診てくださる。
やはり深くメスを入れて、その後貼り合わせているぶん、
当面の間はそうした違和感があるそうで、いずれ解消するとのこと。
もちろんそう思っていたが、やはり経験豊富な先生からの言葉だと、安堵します。
採血等の結果も問題なく、蛇足だが善玉コレステロールの値などはむしろよい方だとか。
腎機能も大丈夫。それを聞き、ホッとする。頂いた腎臓は大切だが、極端な話、
私がどうなろうとも、ドナーの健康は必ず維持されるべきだから。
もちろん、様々な検査や診察の末、先生方のきちんとした判断でドナーとなったから、
私がいちいち心配するのはまさしく杞憂なのだろうけども。

厳密には今日は私の診察日ではないが、先生が「だまさんはどうですか」と切り出す。
データ管理して自制している旨を伝え、Excelシートもお見せし、「素晴らしいです」と
ありがたい言葉を頂戴したが、先週辺り、不安な健康維持とドナーへの心配で、
精神的にかなり追い詰められたことを正直に伝えた。
先生は頷きながら、「最初はどうしてもノイローゼチックになることもあります」と。
そうかぁ、多くの人が通る道なのか。でも母の状態がわかり、だいぶ気持ちは軽くなった。

そういえば、薬剤師のSさんが「免疫抑制剤として服用しているメドロール(ステロイド)
が、精神障害の副作用があるので、気持ちの変化はその影響もまれにあります」とも。
今も決して服用量は多くないが、今後、量は減少していくので、
おそらく問題ないと思うけど、そうしたことも頭に入れておく必要がありそう。
「もっとどっしり構えましょう、だまさん、ゆったりと、ね?」と笑顔でSさん。

でも、ザコシ先生が丁寧に話を聞いてくださり、よかった。「激しい運動でなければ、
散歩的に少し離れた場所へ行ったりするのはもう大丈夫ですよ。(急性)拒絶反応が
起きやすい時期は過ぎつつありますし」と。ありがたいなあ、ホッとする。
ザコシ先生に深々とお礼をして去ろうとすると、隣の診察室からM先生が駆けてくる。
私の退院にGOサインを出してくれ、抜糸も施術した主治医グループのお一人。
「傷口どうですか?だまさん」。治癒の進展を見るため、1日1回iPhoneで手術痕を撮影
していたんだが、役立った。画像をお見せすると「いいですね!腫れも落ち着いているし、
縫い目の段差も心配していましたが、解消されていますね。傷も小さいし」。
抜糸をしてくださった際、M先生は特にそれらを心配していたから。よかったわ。

さらに隣室にいる後輩のH先生へ「Hくん、だまさんの傷だいぶよかったよー」と
安心した様子で報告している声がこちらにも耳に入った。H先生にもかなり診てもらったし。
ここは先生、薬剤師、ナース同士の情報共有、連携が本当によくできていて、
「知らない、聞いてない」がない。こうしたことは意外に実現できている組織は少ない。
聞けばきちんとミーティングをしているとか。形だけでなく、中身も濃いはず。
それはきっと「患者のため」という目的で全員の想いが一致しているからでしょう。
それを各自が認識できているからこそ、下らない個々のしがらみや壁はないんだね。
病院としてだけでなく、組織のあり方としても、大いに参考になります。

母もやはり安心したようで、帰りは二人ともしっかりとした足取りで地下鉄にて帰途に。
病院の皆さんの献身的な姿勢に改めて感謝です。
画像は腎移植者のための小冊子「LIFE LONG」。今日頂きました。
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by navona1971 | 2017-02-28 19:51 | 腎移植(その後の出来事) | Comments(0)